WordPressプラグインの脆弱性情報を解説: Broken Link Checker < 2.4.2 - Admin+ SSRF [CVE-2024-10903]

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この記事では、WordPressプラグイン「Broken Link Checker」の概要、2024年に発見された脆弱性(CVE-2024-10903)の詳細、およびその問題点や攻撃方法、対処方法について解説します。特に、プラグインを利用しているWordPress運用者や非プログラマーの方々にも分かりやすい内容を目指しています。

この記事を通じて、読者が脆弱性に対する理解を深め、WordPressサイトを安全に運用するための知識を向上させることを目的としています。ぜひご自身のサイトのセキュリティ対策に役立ててください。

プラグインの概要

Broken Link Checkerは、WordPressサイトのコンテンツ内の壊れたリンクを自動検出し、それを修正したり無効化したりできる活用性の高いプラグインです。ブログ内のリンクを確認し、SEOパフォーマンスを向上させるための重要なツールとして引き付けられています。

※ プラグインの公式ページはBroken Link Checkerをご覧ください。

脆弱性の発見

2024年12月、Broken Link Checkerのプラグインに関する脆弱性が発見されました。この脆弱性はSSRFと呼ばれる問題で、プラグインがリクエストを出す際に、不正なリクエスト先へのアクセスを許してしまう可能性があります。

問題点

  1. 内部ネットワークにアクセスが可能
    • この脆弱性は、意図していない内部ネットワークのサービスへ不正アクセスを行う可能性を提供します。これにより、権限のない情報の泄洩や内部データの捜索が可能になります。
  2. マルチサイトを使用しているWordPressサイト
    • たとえば、サーバー内へのアクセスは許可していないが、WordPressへの管理ユーザーとして入る事ができるマルチサイト機能を使用している場合に問題となります。

内部ネットワークを使用する理由

そもそも内部ネットワークという概念について解説していきます。

本記事で取り扱っている「内部ネットワーク」とは http://localhost:8000 などでポート指定によりURLでアクセスできるものです。あるいは「社内ネットワーク」と呼ぶことでイメージしやすい人もいるかもしれません。

このネットワークを利用する理由としてはセキュリティの強化や効率的なリソース共有が挙げられます。

たとえば、内部ネットワーク上にある管理画面やデータベースを直接外部に公開するのではなく、プロキシサーバーを経由して公開することで、外部からの直接アクセスを防ぎ、内部リソースを保護する仕組みが構築できます。

この方法により、不要なリスクを軽減しつつ、必要なサービスを外部に提供することが可能です。

今回の脆弱性ではこの「内部ネットワーク」へのアクセスがWordPressを経由して自由に行うことが出来るため、外部に公開していない別のプログラムを実行する踏み台となる懸念のことを SSRF脆弱性となります。

実際に考えられる攻撃方法

  1. 内部ネットワークスキャン
    • WordPressを利用して内部ネットワークに突入するために利用されることがあります。これにより、システム設計の脆弱性を探し出すことが可能です。
  2. 情報泄洩攻撃
    • AWSなどのクラウド環境では、脆弱性を利用してメタデータサービスから権限情報を求めることが考えられます。
  3. DDoS攻撃の補助
    • SSRFを利用して、別のサーバーへリクエストを送り、DDoS攻撃を補助する可能性があります。

対処方法

  1. プラグインの更新
    • すでにこの問題は対処済みとなっています。Broken Link Checkerをバージョン2.4.2以上に更新することで問題を解消することができます。
  2. 強固なログイン設定
    • WordPressの管理者アカウントを乗っ取られると攻撃することができるため、不正ログイン対策が有効です。
    • 不正ログイン対策のためのプラグインの導入や、強力なパスワードの使用、2要素認証の導入などが考えられます。

結論

Broken Link Checkerの脆弱性は、認証機能や内部ネットワークに影響を与える可能性があります。

しかし、適切な更新や設定要件を実施することで、この脆弱性を悪用されるリスクを大幅に削減できます。

WordPress運用者は、常にプラグインの更新とセキュリティ要件の確認を行うよう心がけてください。

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