〜報告と修正の仕組みがあるから、安心してアップデート〜
WordPressで寄付フォームを簡単に作れるプラグイン「Charitable」。
世界中の非営利団体や個人の活動を支えてきたこのプラグインに、2025年6月、ひとつの脆弱性(CVE-2025-5275)が報告されました。
「脆弱性」と聞くと不安になるかもしれませんが、まずお伝えしたいのはこのことです。
✅ WordPressのエコシステムには、脆弱性を見つけて共有し、すぐに修正される仕組みが整っています。
今回はその一例として、Charitableプラグインに見つかった問題を簡単にご紹介します。
目次
Charitable(チャリタブル)とは?
Charitable は、WordPressで寄付・募金を受け付けるための機能を簡単に追加できる無料プラグインです。コーディング不要で寄付フォームやキャンペーンページを作成でき、非営利団体や個人によるクラウドファンディング、定期寄付の受付などに幅広く使われています。
主な特徴
- 使いやすさ:数クリックで寄付フォームを作成し、任意のページに表示可能
- 支払い対応:StripeやPayPalなどの主要な決済サービスに対応(無料・有料拡張あり)
- 柔軟なカスタマイズ:目標金額、期限、キャンペーン進捗バーの表示なども簡単に設定
- 寄付管理:寄付者の情報や履歴をWordPressの管理画面から確認できる
- 拡張性:定期寄付、ピアツーピア募金、メール連携など、多機能な拡張アドオンを用意
利用シーン
- 小規模なチャリティイベントの立ち上げ
- NPO法人のオンライン寄付受付
- 災害支援や地域活動のための募金キャンペーン
Charitable は、無料でスタートできるうえ、機能を必要に応じて追加できるため、成長中の団体にも適したプラグインです。
どんな脆弱性だったの?
- 対象プラグイン:Charitable(バージョン 1.8.6.1 以下)
- 内容:管理画面の設定入力欄に、悪意あるスクリプト(JavaScript)を保存できてしまう不具合
- 影響:悪用すると、管理者の操作画面上で意図しない動作を起こす可能性がある
- 条件:そもそも管理者権限のあるユーザーでないと実行できないため、外部からの攻撃ではありません
もう修正されています
この脆弱性は v1.8.6.2 にてすでに修正済みです。
プラグインの開発チームは報告を受けてすぐに対応し、今ではアップデートするだけで安全に使い続けることができます。
なぜ「怖がる」必要がないのか?
多くの方が「セキュリティ」と聞くと専門的で難しく、どこか遠い話のように感じるかもしれません。ですが、WordPressを使う私たちがやるべきことはとてもシンプルです。
- ✅ 使っているプラグインやテーマを定期的に更新する
- ✅ 必要なら自動更新をオンにしておく
これだけで、多くのセキュリティリスクからサイトを守ることができます。
なぜなら、問題が見つかったときに、すぐに直す仕組みがあるからです。
今回のまとめ
項目 | 内容 |
---|---|
脆弱性 | Charitableの保存型XSS(管理者操作による) |
脆弱性ID | CVE-2025-5275 |
修正バージョン | 1.8.6.2 |
すべきこと | Charitableのアップデート |
最後にひとこと
WordPressやプラグインは「使いながら守る」仕組みが整っています。
脆弱性の報告や修正があるのは、安全のための当たり前の流れ。
だからこそ、_アップデートは「面倒」ではなく「安心への入り口」_です。
気づいたときに、さっと更新しておきましょう。
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